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ドイツ、総選挙後の連立交渉スタート 先行き不透明で長期化も - BBCニュース

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ドイツ、総選挙後の連立交渉スタート 先行き不透明で長期化も - BBCニュース

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Workers remove an election campaign poster showing Social Democratic Party (SPD) leader and top candidate for chancellor Olaf Scholz, the day after the German general elections

画像提供, Reuters

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総選挙は終わったが、新政府の樹立までは長い道のりとなりうる

ドイツの総選挙では投票日翌日の27日、中道左派の社会民主党(SPD)が勝利を宣言した。だが、次の首相が誰になるのか、まだはっきりしない状況となっている。

ここからは、連立政権の樹立に向けた複雑な交渉が始まる。

SPDを率いるオラフ・ショルツ氏は、緑の党やリベラルな政党との協力関係を望んでいる。しかし同氏のライバルで、保守派のキリスト教民主同盟(CDU)党首アルミン・ラシェット氏は、簡単にはそれを認めないだろう。

交渉は何カ月にも及ぶ可能性がある。連立政権がまとまるまでは、アンゲラ・メルケル首相がその職にとどまる。

総選挙の結果

投票は26日にあった。在任16年に及んだメルケル首相の後任選びにつながる、大事な選挙だった。

かなり僅差の争いとなった。最終的に、連邦議会で過半数を握る政党は出なかった。

そのため、連立政権が組まれることとなった。これはドイツでは珍しいことではない。第2次世界大戦後、どの政党も単独政権に十分な議席を獲得できていない。

SPDは勝利を宣言したものの、ショルツ氏が新首相を目指すのなら、他党との協力が不可欠だ。

メルケル首相が長年率いた保守派のCDUは、ラシェット党首を首相候補に掲げて選挙に臨んだが、これまでで最悪の結果となった。

SPDとCDUは長年、大連立を組んで政権を運営してきた。だがSPDのショルツ氏は、今後は緑の党や、リベラル派の自由民主党(FDP)と組みたいと表明している。

画像提供, Getty Images

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メルケル首相(左)は後継者としてラシェット氏(右)を推した。しかし2人が所属するキリスト教民主同盟(CDU)は、これまでの総選挙で最低の得票率だった

保守派CDUも黙ってはいない。ラシェット氏は、やはり緑の党やリベラル勢力と組み、自分が中心となって連立政権を作るつもりだと、決意をあらわにしている。ただしラシェット党首は今年、大いに評判を落としている。特に7月に洪水の被災地を訪問した際、笑っている様子をテレビカメラに撮影されたことで、その評価は急降下した。

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ややこしい連立交渉

連立交渉はおそらく、総選挙後の最も難しく厄介な作業だ。

何カ月もかかる場合がある。それだけ時間をかけても、うまくいかないこともある。たとえば2017年には、CDU、緑の党、FDPが3党連立の道を探ったが、結局だめだった。

ドイツの政治制度では、すべての政党が「予備的協議」を行うことができる。この段階では、各党が同時に交渉を進める。イデオロギーの違いを越えて協力できそうか、互いに判断する。

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スワイプするのは右へ? 左へ? ドイツの選挙デートゲーム

今回は、緑の党とFDPが連立の行方を左右する。SPDもCDUもそれら2党と協力態勢を組みたいと考えており、ともに秋波を送ることになるだろう。

「大連立」も選択肢の1つだ。その場合は現状と同様、CDUとSPDの2大政党が再び手を握ることとなる。ただ、ショルツ氏もラシェット氏も首相を目指しているため、大連立の可能性は低い。

連立を組めると判断した政党は、交渉の次の段階で細部を詰めることになる。

政策や閣僚の顔ぶれなど、すべての点で合意に至るまで協議は続く。

合意を得て、厚い協定書への署名が済むと、首相候補を指名。その後、議会で指名選挙が実施される。

2017年総選挙からメルケル氏が正式に首相に承認されるまでは、5カ月以上かかった。

メルケル氏は首相のまま

連立交渉が続く間、現在の政権が続く。首相を辞めるメルケル氏が、世話人の立場で権力を維持する。

メルケル氏は引退が楽しみだと述べているが、クリスマスになってもまだ首相を続けている可能性がある。12月17日時点でまだ首相であれば、ヘルムート・コール元首相を抜いて、ドイツ首相の最長在任記録を更新することになる。

動画説明,

在任16年を経て……引退するメルケル独首相とドイツ人

10月にはイタリア・ローマで主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれるが、それにも出席するかもしれない。すでにメルケル氏に「さようなら」と伝えた各国のリーダーたちと、また顔を合わせることになる。

最悪のシナリオ

連立政権が作れなければ、総選挙をまた実施することになる。だが、政治的安定を保つため、フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領が各党に連立への合意を勧告する可能性が高い。

新首相を誰にするかで合意に至らければ、SPD所属のシュタインマイヤー氏が再び介入し、首相候補を指名することも考えられる。その場合、総選挙で第1党となった政党から首相候補を選ぶのが通例。

それを受けて議会は、無記名の指名選挙を実施することになる。過半数の賛成が得られれば首相に就任する。

もし行き詰まりの状態に陥り、さらに2回の指名選挙を経ても解消されない場合は、大統領は、少数与党政権の首班として首相を指名するか、あるいは議会を解散して新たな総選挙の実施を宣言する。

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